脂肪の燃焼と分解はトレーニング後も続いている!?

脂肪の燃焼と分解はトレーニング後も続いている!?

前のページ強度の高い動作でも脂肪が燃焼する仕組みでも述べたとおり、脳から分泌される成長ホルモン、副腎から分泌されるアドレナリン、この2つのホルモンによって、トレーニングの後も代謝の高い状態がしばらく続き、脂肪の分解と燃焼は続いている。

 

しかし、この2つのホルモンとはまた別の仕組みで、トレーニング後もしばらくの間は代謝が高い状態が続いていることがわかっている。そのカギはEPOCにある・・・。

 

運動後過剰酸素消費(EPOC)効果を高め脂肪の燃焼効率を上げる仕組みとは?

脂肪燃焼

EPOCというのをご存じか? 運動後過剰酸素消費の略で、何もしていない安静時よりもトレーニングを終えた直後、カロリーの消費量が高くなっている状態のこと。トレーニング直後の体は通常の状態に戻ろうとするため、たくさんの酸素を摂取して消費する。この酸素消費量の目安がEPOC効果となる。

 

つまりトレーニング後のダメージを受けた疲労し損傷した体の修復、リカバリーのために脂肪が使われているイメージだ。詳しく細かく解説すると、アデノシン3リン酸の再合成と、クレアチンリン酸の補給と乳酸からグリコーゲンの合成、傷ついて酸性に傾いた筋肉組織の修復や血液、静脈血への酸素の供給、トレーニングでオーバーワーク気味になった心肺呼吸系の補助や体温上昇など。

 

EPOCの効果を上げるには高強度トレーニングを!

EPOCが研究され始めのころは有酸素系がメインだった。息切れの苦しさは体に酸素の供給が追いついてなく、心肺呼吸器系の働きが足りてないからだと思われていた。この状態は酸素負債といわれていてトレーニングの後、酸素摂取量が安静時より高いのは、この負債を返済しているためだと考えられていた。

 

しかし、時代が進み2000年以降、計測し直してみると、酸素の負債や返済以外でも代謝が上がっていることがわかってきた。最大酸素摂取量を超える酸素が必要な高い強度のトレーニングがEPOC効果が高くなることがわかっている。

 

EPOC効果が続く持続時間についても強度の高いトレーニングの方が長くつづくことがわかっていて、とくに無酸素トレーニングの代表格である筋トレ、しかも強度の高い乳酸が大量に分泌されるレベルの筋トレをした場合、数時間あるいは数十時間もカロリー消費の高い状態が続いている。

 

無酸素系のトレーニングで酸素不足になった体に酸素を供給し、大量に分泌された乳酸を分解し、アデノシン3リン酸の再合成などの複数の条件が合わさってEPOCは起っている。EPOCがおきる仕組みについては複雑でまだまだ分かっていないことも多いが、とにもかくにもまずは体を動かすこと。ダイエットには一番大事なことだ。

 

じつは高強度トレーニング以外でもEPOC効果を上げるトレーニングはある!?

ウェイトリフティング

EPOC効果を上げるには強度の高いトレーニング、筋トレなどが効果が出やすく、あるデータとしてウェイトリフティング種目10種類を5セット行った後EPOC効果が3時間持続したというデータがある。比較対象のデータとして有酸素系を30分続けた場合EPOC効果の持続時間は45分程度になる。

 

とはいえウェイトリフティング種目10種類を5セットなんて、なかなか普通の人間にできる芸当ではないのはわかっている。高強度トレーニングじゃなくても、負荷が低くてもEPOC効果を上げる方法がじつはある。

 

スロートレーニングというのをご存じか?

 

略してスロトレという言い方の方がなじみがあるかも知れないが、名前のとおり筋トレの動作の一つ一つをゆっくりと行うトレーニングで、たとえばアームカールというダンベルや鉄アレイを使った上腕二頭筋を鍛えるトレーニングで、ゆっくり2秒かけてダンベルを上げて、さらにゆっくり4秒かけてダンベルを下す。

 

注意してほしいのは、この下した時に完全にしたまで下して腕を伸ばしきってしまわないこと。ダンベルを持った腕を完全に下してしまって腕を伸ばしてしまうと筋肉から力が抜けてしまう。伸ばす直前で筋肉に力が入っている状態で止めること。

 

つまり筋肉には常に力が入っている状態が続いているので、軽いダンベルを使っていても脳がだまされて高い負荷のトレーニングをしていると思い乳酸が大量に分泌され、成長ホルモンの分泌にもつながる。

 

軽い負荷でも高強度のトレーニングをした時と同じくらいのEPOC効果が得られる。実際にやってみるとわかると思うが、ゆっくりウエイトを上げてゆっくり下すのはかなり力がいる。はやく上げ下げしているときは反動や勢いをつけているので、実はあまり筋肉に負荷はかかっていないのだ。

 

ゆっくりと筋肉から力が抜けないように動かすのがスロートレーニングのコツなのだ。

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